2020年7月7日、B1リーグのレバンガ北海道がジョーダン・テイラー選手との契約締結を発表しました。
このたび、株式会社レバンガ北海道は、B.LEAGUE 2020-21シーズンにおいて #ジョーダン・テイラー 選手と選手契約合意に至りましたので、ご報告いたします。— レバンガ北海道 (@levangakousiki) July 7, 2020
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1989年9月30日生まれの31歳で、187cm、88kgのポイントガード。Bリーグでは珍しい外国籍ポイントガードということになります。直近のシーズンはフランスリーグとユーロリーグでプレーしていたバリバリのトッププレイヤー。
最近のプレーぶりが分かるハイライト動画があったので先に貼っておきますね。
このジョーダン・テイラー選手のこれまでの歩みを調べてみました。
ウィスコンシン大学で活躍するもNBA入りを逃す
ミネソタ州のブルーミントンという街で生まれ育ったテイラー。ブルーミントンという名前の街はアメリカのあちこちにあって紛らわしいのですが、テイラーはミネアポリス郊外にあるブルーミントンの出身。インディアナ州のブルーミントンにはインディアナ大学の旗艦校があって、有名なのはこちらでしょうか。
高校時代からバスケ選手として活躍すると、ウィスコンシン大学に入学します。同い年の選手だとレバンガでプレーしたバイロン・ミュレンズが世代のトップと目されていて、デマー・デローザン、ケンバ・ウォーカー、クレイ・トンプソンなどを輩出している世代。Bリーグ入りした選手としてはミュレンズ以外にケビン・ジョーンズ(琉球→東京)、イーバンクス(元三遠)、ウォッシュバーン(元横浜)など。
ウィスコンシン大学はNCAA一部のBig10カンファレンスに所属していて、スポーツチームの愛称はBadgers。Badgerはアナグマのことで、ウィスコンシン州にアナグマが多かったことに由来するようです。Jump Aroundという曲にあわせて学生達が飛び回る応援で有名です(フットボールだけかも)。バスケでもやるかは不明ですが、一応動画を貼っておきますね。
バスケでもなかなかの強豪で、テイラーは4年連続でNCAAトーナメントに出場しています。テイラーの1学年上にピストンズでプレーしたJon Leuer、3学年下に現サンズのFrank Kaminskyがいました。
そんなレベルの高いチームメート達とともにウィスコンシンの主力として活躍したテイラー。3年生のときには平均18.1得点、4.7リバウンドという素晴らしい成績を残し、オールアメリカンに選出されるほどの活躍を見せました。
大活躍した大学3年生の終わりに大学を中退してNBAドラフトにエントリーすることも考えたテイラーでしたが、ちゃんと学位を取るべきという家族の意見なども受けもう1年大学でプレーすることを決意します。
ところがこの決断が裏目に。Jon Leuerが卒業してしたことで相手チームから徹底マークを受けるようになってしまったことやシーズン前に負った怪我の影響もあり、大学4年生にして成績を落としてしまいました。チームリーダーとしてNCAAトーナメント出場に導くなど爪痕は残したし、きちんと学位も取れたので悪いことばかりではなかったようですが、1年前は指名確実と言われていたNBAドラフトで指名を逃してしまいます。
ヨーロッパのトップレベルで長年プレー
サマーリーグでプレーした後イタリアのチームと契約してヨーロッパに渡ったテイラー。以降、8シーズンに渡ってイスラエル、ドイツ、トルコ、フランスとヨーロッパを渡り歩き、ユーロカップやユーロリーグというハイレベルな舞台でも活躍しています。
ヨーロッパのことは詳しくないのですが、特にユーロリーグは世界の中でもNBAに次ぐと言っていいレベルの高さらしく、テイラーは直近のシーズンそこでプレーしていました。巡り合わせもあってNBAにこそ届かなかったテイラーですが、一流のポイントガードと言っていいんじゃないかなと思います。
外国籍というとビッグマンになりがちなBリーグにおいて、ポイントガードに外国籍をあてるというのは面白いチャレンジだなと思います。ヨーロッパの高いレベルで経験を積んできた一流選手が日本でどれほどの活躍を見せてくれるのか楽しみ。
テイラーが活躍すれば追随して外国籍ガードを獲得するチームも出てくるかもしれないし、テイラーとマッチアップする日本人選手達もレベルが上がるかもしれない。Bリーグにどんな刺激と変化をもたらしてくれるのか、開幕が楽しみになってきました。
なお、ユーロリーグに出場するチームからオファーがあった場合、テイラーの方からレバンガとの契約を解除する権利があるみたいです。シーズンを全うしてくれるかにも注目。
👉Jordan Taylor signs with Levanga Hokkaido
そんなテイラーでしたが、46試合に出場して先発は14試合、1試合あたり24分6秒の出場で14.6得点、5アシストという成績でした。決して悪くはないと思いますが、期待していたほど無双って感じでもなかったかもしれません。シーズン終了前に怪我で離脱してBリーグ1年目を終えています。来シーズンも日本に帰ってくるでしょうか。