2021年5月24日、B1リーグの広島ドラゴンフライズがチャールズ・ジャクソン選手との契約締結を発表しました。
【チャールズ・ジャクソン選手 契約合意(新規)のお知らせ】
— 広島ドラゴンフライズ (@HIROSHIMADFLIES) May 24, 2021
広島ドラゴンフライズは、2021-22シーズンにおいて#10 チャールズ・ジャクソン選手との契約に新たに合意しましたのでお知らせいたします。
詳細はこちら→ https://t.co/UVuKajWTXi#ドラゴンフライズ #チャールズ・ジャクソン pic.twitter.com/6dmXWneh2e
遅咲きの苦労人が怪我を乗り越えてNCAA一部へ
オレゴン州のポートランドで生まれ、育ったのはカリフォルニア州のサクラメント。ロサンゼルスやサンフランシスコと比べると小さな街ですが、カリフォルニア州の州都で政治や行政の中心です。NBAのキングスのホームタウンでもありますね。そこで7人兄弟(女5、男2)という大家族で育ちました。
バスケを始めたのは15歳のときとかなり遅めでした。詳細は不明ですが、育った環境がハードで、ストリートにあるバスケコートでも大人が占拠していて思うようにプレーさせてもらえなかったようです。あまり治安のよろしくないエリアにいたのかもしれません。
高校時代には1年間競技から離れた時期があるなど、難しい青春時代を過ごしていたようです。家族の支えもあってチームに復帰したものの最後まで控えのまま。大学からの奨学金オファーもなく、コミュニティカレッジに進学して腕を磨きました。
最初に入ったカレッジではレッドシャツとなって試合出場なし。当時の監督のインタビューを読むと、大学レベルでプレーできる体ではなかったようです。今となっては信じられませんが、高校までは背が低くてヒョロっとしていたんだとか。ポジションもガードだったようです。というわけでまずは1年間体づくりに励むことに。
これが功を奏して翌年には一気に素質を開花させると、UCLAのようなメジャー大学からも注目される存在となります。ところが、その次の年に大怪我。なんとかシーズンの終わりまでに復帰したものの、怪我をした途端に離れていった大学のコーチ達に不信感を抱くことに。
結局、ジャクソンの不信感を拭うことに成功したテネシーテック(テネシー工科大)に進学しました。コーチの人柄と大学の暖かい雰囲気が進学の決め手だったようです。
テネシーテックで大活躍してNBAドラフトにエントリー
テネシーテックはオハイオバレーというカンファレンスに所属している学校。それほど強豪というわけではありませんが、れっきとしたNCAA一部リーグの大学です。苦労して遠回りしたジャクソンでしたが、ついにこのレベルまで到達したわけです。
そのテネシーテックではスターターとして大活躍。シーズン平均でダブルダブルに近い、13得点、9.5リバウンドというすごい成績を残しました。
そのころのジャクソンのハイライトがあったのでリンクを貼っておきます。
テネシーテックでもう1年プレーする資格を持っていたジャクソンでしたが、2015年のNBAドラフトにアーリーエントリー。
マイナー校の選手ということであまり知られていなかったものの、レイカーズやヒートのワークアウトに呼ばれるなど、それなりに注目はされていたようです。NBAレベルでも通用するサイズとパワーを持ち、機動力を活かしたリバウンド能力の高さも高く評価されていたみたい。残念ながら指名には至りませんでしたが、サマーリーグでプレーする機会は得ています。
ニュージーランド、Dリーグ、トルコ、ドイツを経て日本へ
サマーリーグでプレーしたあと、ニュージーランドのチームと契約してプロ生活をスタート。主力として得点とリバウンドを積み重ね、チームの優勝に貢献しています。
翌シーズンはアメリカに戻ってDリーグ(現在のGリーグ)で1年間プレー。NBA入りに再度挑みましたが叶いませんでした。Dリーグでプレーしている時の動画を見つけたので貼っておきますね。
翌シーズンはトルコ2部リーグのチームと契約して2年間トルコでプレーしたあと、ドイツ1部リーグで1年間プレーしていました。
サンロッカーズ渋谷でも熱いプレーで魅了
ニュージーランド、トルコ、ドイツと渡り歩いたあと日本に上陸したジャクソン。ゴール下で体を張ってボールに食らいつく熱いプレーでサンロッカーズファンを魅了してくれました。
ジャクソンはディフェンスリバウンドよりもオフェンスリバウンドの方が多い(1試合平均5.4)。現在リバウンド王のロシターでもオフェンスリバウンドだけなら平均4.5。ランキング上位の他の選手達は平均3を超えない。それだけ敵のゴール下に入り込んで体張ってくれてるんだな。 #サンロッカーズ渋谷 pic.twitter.com/PnNLSpnP2B— おぐ🍶⚾️🏀 (@tokyoswim_ogu) October 27, 2019
ゴール下に走り込む |
象徴的なのがこのシーン。速攻から味方のレイアップが決まった瞬間なのですが、リバウンドに備えてしっかりと走り込んできています。
リバウンドをもぎ取る |
実際にリバウンドを取った瞬間。高くてパワフルですよね。
シュートも決められる |
リバウンドだけでなく得点力も高い。ブロックをかいくぐってレイアップを決める器用さも持っています。決してパワーだけの選手ではない。
Bリーグ1年目は27試合に先発出場して1試合あたり30分30秒の出場時間で17.7得点、10.6リバウンドという成績を残しています。特にオフェンスリバウンドを1試合あたり5つ近くマークしていてこれはリーグトップレベルの数字。ゴール下に飛び込んで戦っていることが伝わる数字となっています。
そして、冒頭に書いた通り、2021-22シーズンは広島ドラゴンフライズの一員として戦うことが発表されています。
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